守りたい
初恋の君
「うさ、おはよう」
野山 うさ(のやま うさ)、高校2年生。
今日も元気で登校してます。
「ほのかちゃん、おはよー!」
振り向くと佐倉 ほのか(さくら ほのか)ちゃんがいた。
一年生の時からの友達でとてもかっこいい女の子。
ほのかちゃんは今日も黒髪のストレートを風に靡かせている。
私はほのかちゃんのところまで走っていき、抱きつく。
「元気ね」
私を華麗に受け止めて小さく呟くほのかちゃん。
「ほのかちゃん、今日転校生来るんだって!」
そう言うとほのかちゃんはポカンとした。
そして笑い出すほのかちゃん。
「3日前に知ってる」
ほのかちゃんの言葉に恥ずかしくなり、俯く。
「ほら、行くよ」
ほのかちゃんに腕を引っ張られて、玄関まで連れて行かれた。