月を超えろ
第一章
「暑い…」
起きたくないけど、今日からまた新しい週が始まる。何もしてないのにあっという間に週末が終わりまた会社。
「ハァー」
私は大きなため息をつきながら眼鏡をかけた。
朝の準備は時間との戦い。いつもと同じ様に軽くファンデとアイメイクで化粧をし地味なスーツに着替えヒールの低いパンプスで家を出て、朝の満員電車に揺られること30分。