初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「ちょ、ちょっと待ってください!今のは……!」
私が慌てて前言撤回をしようとしても、
「まぁまぁ海音ちゃん、これも何かの縁だって。決まりでいいじゃん」
やっぱり芹沢先輩は楽観的に収めようとする。それでも私が精一杯の勇気を出して、
「でも……!」
と、拒否しようとしたけど―…
「途中での撤回と脱退はナシって、今、約束しただろ?」
「……っ」
月島先輩に、とっても低い声で言われてしまう。しかも、
「決まりだよな?」
と、更に念を押される。
「決まり……なんて……」
「決まりだよな?」
「でも……」
「いいよな?」
無表情で何度も確認されて―…
「~…」
だめ。
もうこれ以上、断る勇気はない……って思ってしまった。