初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「じゃあ、あんまり時間がないから明日から練習はじめようか?」
小栗先輩がそう提案すると、月島先輩の手が離れていく。
でも、ドキドキはずっと続いてる。
「じゃあー練習場所だけど、響の家でいーよなぁ?」
「ああ」
「という事で海音ちゃんも明日は響の家に集合ってことで」
「月島先輩の家……ですか……?」
家で練習って―…実際に楽器弾いたりするんだよね?
一般の家庭でそんなことをしても大丈夫なのかな……なんて思ってしまう。
「あ~大丈夫、大丈夫。コイツの家ね、防音設備が整った立派な部屋があるから」
と、芹沢先輩はさらりと説明してくれるけど〝防音設備が整った部屋がある”って、月島先輩の家って一体……??