初めての恋に溺れる人魚~my first love~
サビかな?って思う部分がおわると演奏が止まる。
「お、海音ちゃん」
私に気がついた芹沢先輩が声をかけてくれる。
「どうだった?俺達の演奏」
「すっごく!良かったです……!何て言うか、その……私、表現が乏しくて申し訳ないんですけどっ、とにかく素敵で……!」
「まじ?そんなに褒められると嬉しいなぁ~っていうか、海音ちゃんもそのワンピ良いじゃん」
「えっと……これは……」
そうだ。ワンピース!月島先輩に聞かなきゃ。
慌てて月島先輩を見る私。
「あの、月島先輩、このワンピース……私の制服は―…」
「似合ってる」
「え?」
「それ、似合ってるよ。制服なら、そこにかけてある」
月島先輩の言う通り、ポールハンガーにかけてある。