初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「あれ浜崎?」
「マジ?可愛いじゃん」
クラスの男子から出た思いがけない言葉に自分の耳を疑ってしまう。
可愛い?
私が??
確かに、ユリさんや芹沢先輩なんかは褒めてくれたし、初めて道端で男のヒトに声をかけられたけど……
何時も女子として見てくれていないクラスメイトの男子からもそう言われると、私の外見が変わったんだって改めて実感する。
クラスの男子から、今みたいな目で見られたことってない。
自分の席に座っているのも緊張していると、
「ねえ、浜崎さぁん」
背後から聞こえた声に、思わずビクッとしてしまう。
振り向きたくないけど無視できない。おそるおそる振り向くと、
「朝のホームルームが終わったら、ちょっと話があるんだけど、いいかなぁ?」
と、小谷さん。笑顔で言われたけど、何だか引きつってみえる。