初めての恋に溺れる人魚~my first love~
今日、学校に来なかった理由を月島先輩が口にしないから、私も聞けない。
もともと学校には毎日通学してなかったって言ってたけど、やっぱり何だか様子が違う気がする―…
今日、真珠に願ったばかりなのに、月島先輩との距離は離れていくだけの様な気がしてならない。
もともと距離がありすぎたのに、少しだけ縮まって、また、どんどん離れていく……
ふと、自分の部屋を見渡す。
思い出すのは、月島先輩と唇を重ねたこと。
あの時、そのまま二人でベッドに沈んでしまうかと思った。
あんな風に、それ以上でも良い。
もっと私も触れ合いたかった。
もうそんな時間が来ないのかと思うと、私の〝初めて”が月島先輩とならどんなに幸せだったのかなって思ってしまう。
誰かを好きになるって、今まで隠れていた沢山の自分がどんどん曝け出されて行く。
良くも、悪くも。
「月島先輩―…」
会いたい。