初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「何か?」
「あの―…商店街で宝石やアクセサリーを売られていませんでしたか?」
「―…」
「あのっ、覚えてますかっ?先月私にガラスの小瓶に入った真珠を―…七粒の願いが叶う真珠を売った方ですよね……!?」
「―…それが何か?」
「あの真珠の力は本当なんですよね!?私、大切な願いを今ここでしたばかりで―…叶いますよね!?月島先輩は―…綾さんは―…」
無事でいられるのか―…私、少しは月島先輩の役に立てた……?
「さぁ」
「さぁ―…って」
「何の事だか、私には―…」
「っ」
そんな―…
そう思った瞬間、ザザァーッ―…と海からの風が激しく吹いた。