初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「確かに他の連中もいて多少手こずりはしたけど、陽と光廣も来て手伝ってくれたよ」
「芹沢先輩と小栗先輩も……?」
「ああ、あいつ等も平気。ただ、久々にああいう身体の動かし方したから明日は筋肉痛かもな」
「……」
「ま、大きな騒動にもならずに上手く収めたとは思ってるよ。三年前よりも俺達も随分大人になったかな」
フッと月島先輩が笑みを見せる。
「じゃあ、みんな無事なんですね―…?」
「大丈夫だって何度も言ってるだろ」
〝みんな無事”
何度も確認して、本当に良かったと思う。
また月島先輩の傷が増えなくて―…本当に良かった。
良かった、そう何度も心の中で繰り返す。そんな私に、
「ところで何を〝決心した”?」
月島先輩が私を真っ直ぐに見て訊ねてくる。