初めての恋に溺れる人魚~my first love~

「何で、俺が海音の事を忘れるわけ?」


「それは、綾さんと―…」


「綾の事、今はもう前の様な気持ちは無いと言った筈だ」


〝確かに付き合ってはいたけど、今はもう関係ないから”

月島先輩が、そう私に言ってくれたのは確かな事。だけど―…


「だって―…それは……月島先輩と綾さんが元に戻れなかったのは―…私と月島先輩が出逢ってしまったのは真珠の……人魚の粒の力で―…ほ、ほんとは……」


本当は月島先輩は綾さんと以前の様に恋人同士に―…

また溢れる涙を感じながら、つまりながらも言葉にすると、


「人魚の粒?何訳のわかんねー事、言ってんだよ」


ため息交じりに月島先輩が呆れた顔で私を見る。



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