初めての恋に溺れる人魚~my first love~

それを実感すると、また懲りずに涙が溢れ出す。


「月島先輩っ……好きです……」


今、一番に伝えたい気持ちが言葉になって出て来てくれる。


「出逢った時から、月島先輩が好き―…」


「海音……」


私の髪を優しく撫でてくれる、月島先輩。


「これからもずっと―…月島先輩の側に居たい」


泣きじゃくりながら私が言うと、月島先輩の唇が私の唇に優しく触れた。


「誰が離れろって言った?」


雨の上がった浜辺で、波の音がとても優しく聞こえる。

囁くように。

唄う様に。







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