初めての恋に溺れる人魚~my first love~
もう一度
海岸に着き、堤防の上へと登る。
ビュオー……と、風が伸ばしっぱなしのロングの髪を絡ませる。
聞こえるのは風の音。
今日は風が強い。
周りを見回すと、離れた場所で釣りをしている人がいるくらいで制服姿で居るのは私くらい。
スカートのポケットから再び、ガラスの小瓶を取り出す。
小瓶の蓋を開けて、真珠を一粒取り出して、空にかざす。
青みがかかった真珠。
太陽の光に当てると、とても綺麗に輝いてる。
何だか、海に投げれいれるのが勿体無いない。
そう思う自分と、ここまで来たんだから、試しにもう一度、願い事を唱えてみたい。
そう思ってる自分が居る。