初めての恋に溺れる人魚~my first love~

何も食べてないから、力が出ない。

ただでさえ、運動音痴なのに。

でも、授業をさぼったり出来ないから一生懸命になって走る。

そして、


「な……なんとか間に合った……」


昼休みが終わるギリギリの時間に教室に入り、着席出来た。

次の授業は古典。

午後の授業に古典は眠たくなりそう。

それにお昼に何も食べていないからお腹が鳴ったりしないか……それが一番心配。

静かな教室で鳴ったら注目浴びちゃうし、笑われちゃう。

そんな心配をしていると、


「先生、ちょっと遅れるらしいよ~」


と、私より後に教室に入って来た学級委員長が、みんなに知らせた。


「らっき~」


「おっしゃ~!」


「三十分くらい遅れてもいいのにね~」


なんて声がクラスから沸く。



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