初めての恋に溺れる人魚~my first love~

そんな茶色の髪の男性生徒に、


「別に」


と短い言葉を返す昨日の彼。


「何だよ響ちゃん、その冷たい返事ー」


「うるせー…」


〝ヒビキ……”って呼ばれてる?

それが、彼の名前?


「でも、お前が女助けるなんて珍しいねー」


茶髪の男子生徒が「今日はどうしたのー?」という様に言うと、また私の後ろで、


「腹でも減ってるんだろ」


と、男の人の声がする。

まだ誰か、いるの……??

振り向くと、さっきのヒトよりは落ち着いた茶色で短髪の男子生徒が立っていた。

目鼻立ちのはっきりした、これまた整った顔。

三人とも芸能人みたいにオーラがあって私とは別世界のヒトだってことはわかる。

いきなりそんな彼らが近くに居るから私みたいな人間には刺激が強すぎる。

別の意味で、震えてきちゃう。





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