初めての恋に溺れる人魚~my first love~
クラスの女子達が、「彼氏が出来た~」「~君に告ちゃった」って話をしてる中、そんな会話とは一切無縁な生活を送ってる。
そして、不快に思われて相手にしたくないって思われる位なら、最初から好きにならなければ―…最初から関わらなければいいって考えは女子にも同じで、高校に入学して一年が経ったというのに何といまだに新しい友達はいない。
でも、別にいい。
全然平気って思ってる。
こんな私だけど“友達”とちゃんと口にして言える唯一の存在がいる。
こんな私でも瞳を見て話せる、心許せる女友達がいるから、新しい友達は出来なくても寂しくなんかない。
そんな感じで、孤独感いっぱいに席に着いていた私だけど、
「あっ……」
と、私なりの明るい声がこぼれる。
憂鬱な顔で見ていた窓の外に、ちょうど彼女の姿を発見。
仲伊万里。
小学校時代からずっと友達でいてくれてる、いーちゃん。