わたしをみつけて
Second day
翌日。
情報が回るのは早いもので学校は由利の話題で持ちきりだった。
昨日の私の様に、担任から話を聞いた誰かが流したのだろう。
人気者だった由利の突然の失踪に皆動揺を隠しきれず、中には泣いている子もいた。
「やべぇよな」
「家出かな…」
「でも由利だよ?家出するような子にみえる?」
「分からないだろそんなこと」
「何か事件に巻き込まれた可能性だってあるわけでしょ?」
「大丈夫なのかなぁ」
教室のあちらこちらからそんな話が聞こえる。
私は黙って席に着いた。
キーンコーンカーンコーン
ガラッ
「おはようございます。席について下さい」
田口先生が教室に入ってきた。
でも誰も席には座らない。
「先生、由利がいなくなったってほんとなの?」
「どうしていなくなったの?家出?それとも誘拐?」
「どうなんだよ先生」