わたしをみつけて


「え…」

「話があるんでしょ。行ったげる」

「ちょっと塔子!」


お弁当を片付け始めた林さんを見て一人が声をあげた。


「何しようが私の自由でしょ。
それに私、まだあんた達みたいにゲラゲラ笑える気分じゃないんだよね」

「なっ」

「行こう円香、間宮さん」


お弁当を片付けた林さんは私よりも先に教室を出ていってしまった。


「ちょっと円香、あんたもなの!?」

「うん、私もそんな気分じゃないかなって。ごめんね」


ふわりといつもの笑顔で笑うと美島さんも林さんを追いかけて私より先に教室を出ていく。

残された四人の方を見ると皆私を睨んでいる。

寿命が縮まった気がした。

私はさっと視線をそらすと今度こそ慌てて教室を出た。



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