わたしをみつけて


「何なのこれ…」


メールを読み終えた林さんは青い顔をしていた。


「これ、由利が送ったんじゃないと思うんです。
きっとあの女の子が邪魔して…」

「ちょっと待ってよ。
あの女の子って何?誰のこと?」


そうか、林さん達はあの女の子のことを知らないんだ。

何と説明したらいいのか。

少し考えたがいい説明は思い浮かばない。
信じてもらえるとは思わないが、私は昨日あったことをそのまま話した。


「はぁ?
あんたふざけてんの!?」


案の定信じてもらえず、話の途中から目を細めていた林さんは話が終わると大きな声で怒鳴った。


お弁当を食べていた生徒達が驚いて一斉にこっちを見た。


「う、嘘じゃないんです!ほんとにあったことで…」

「いい加減にしてよっ!」


林さんがフェンスを蹴った。
ガッシャーンと大きな音がなる。


こちらに注目していた生徒達はいそいそとお弁当を片付け慌ただしく屋上を出ていった。



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