わたしをみつけて


「あの、どういう意味ですか?」


話の分からない私は再びおずおずと手をあげる。


「たまにあったんだ。小学校とか中学校とか高校で行方不明になった生徒がいるって話を聞いたことが。
でもね、誰も行方不明になった子の名前を知らないの」


美島さんは困ったように苦笑いを浮かべていた。

確かに誰の名前も分からないなんておかしな話だ。


「だからさ、所詮都市伝説なんだよ。誰かの作り話だって」


めんどくさそうな林さんの言い方に私も美島さんも何も返さなかった。


一昨日までの私なら林さんと同じ意見だっただろう。
だけど私は昨日会ったのだ。あの女の子に。



「…ね、確かめてみない?」


「…え?」


私は目を丸くした。
林さんも同じように目を丸くしている。
ということは、


「間宮さんの話が本当なら今日も放課後学校にいたら会えるかもでしょ?」


美島さんは笑顔でそう言ったのだ。



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