わたしをみつけて


「確かめるって…。
放課後残って待つってことですか?」

「うん」


尚も笑顔で答える美島さんに私も曖昧な笑みを返した。


信じられないなら確かめればいい、か。
確かにそうだけど美島さんって結構ぶっ飛んでるんだな。


だがこちらとしたら願ってもいないチャンスだ。
待ったところであの女の子が出てくるとは限らないが待ってみる価値はある。

由利を捜すにしても人は多い方がいい。


「ちょっと、本気なの?」


林さんは信じられないと言った風に目を丸くしたままだ。


「勿論。塔子も待つでしょ?」

「呆れた。私はパス」


林さんは手をヒラヒラと振って扉へと手をかけた。

仕方ない。
こうなる気はなんとなくしていた。

私と美島さんだけでも…。



「あれ?
もしかして塔子、あなた怖いの?」


「…は?」


その言葉に、林さんは扉を半分まで開けたままで顔だけをこちらへ向けた。
鋭い目で美島さんを睨んでいる。

私だったら完全にびびって泣いているかもしれない状況だが美島さんは挑戦的な笑みを向けている。



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