わたしをみつけて
もしかして…!?
私は岸本くんが指差した方を見た。
「!」
そこには昨日見た、あの女の子が立っていた。
手に持っている鏡も人形も昨日と同じ。
浮かべている不気味な笑顔も…。
場の空気が一気に変わる。
夏のあのムシムシした暑さはどこかへ行き、変わりに冷たい空気が辺りを支配する。
それは皆感じた様で女の子を見たまま石のように固まっている。
「きゃあぁぁぁぁぁ!」
林さんの悲鳴。
それで皆我に返ったようだ。
「どうするんだよ!?」
「分からないよ!」
美島さんも動揺しているようで、岸本くんに返した返事は悲鳴に近かった。