大切な僕の思い出
第一章〜変な女〜



人って、どうしてそこまで生きたがるんだろう



死にたいって言ってる割には死ねる人って少ないし



だからって死にたいって言ってる奴の意味が分からない



まぁ、こう言ってる俺もその中の1人なんだろうけど



あ、俺は誰かって?
遅れてごめん、俺の名は黒神 龍〈クロガミ リュウ〉
一応この物語の主人公的存在だと思うよ。
身長175の体重57まぁどこにでも居そうな男子高校生だ。
変わったところと言えば無口なとこかな。
まぁ猫被ってるだけだけどね。
その方が生きてて色々と楽だし。
友達は俺には居ない。
生きてる上で必要ないし。
割と1人でなんでも出来るし。



あぁ、そうだ、こんなことしてる場合じゃなかった
遅刻しちゃうね



「あら、龍、おはよう、今日もイケてるわよ?」



「母さん、そろそろ仕事じゃないのか?」



「あらやだ!もうそんな時間?遅刻遅刻!あ、適当に食べて学校行きなさい!いってきまーす!」



まったく
忙しい母さんだ
因みにこの家には訳あって二人で住んでる
母さんがあれだからめんどくさいが、割と気に入ってる



まぁでも、猫かぶるようになったのはこの家庭のせいでもあるな



後ほど説明するから後でいいか



そうだった



こうしちゃいられない



今出ないとゆっくり学校行けないじゃんか



ただでさえ学校着いたら自分の教室に行くの面倒なのに



俺は本を一冊と筆記用具類、それらを鞄に入れて食パンにマーガリン塗って食べながら登校することになった
< 1 / 12 >

この作品をシェア

pagetop