destiny
「お前なんか不機嫌じゃね?」
「別に。」
いつもと同じように、帰りに二人でマックに寄る。
「いや、明らかに態度おかしいだろ。なんかあった?」
「…今日告られてたね。後輩ちゃんに。」
「何?もしかして妬いてんの?」
「分かんない。ただ…」
「ただ?」
「胸がこう、もやっとする。」
「それは…俺のこと好きなんだろう?」
「えっそうなるの?」
「は?違うのかよ。」
「分かんない。好き、なのかな?」
「そうだろ、きっと。」
大樹はなんだか嬉しそうににやけている。
「何その顔。にやけてて気持ち悪い。」
「お前っ、好きなやつにそれはないだろ。」
「まだ好きって決まってないもん。」
「俺は好きだよ。」
「へっ?」
予想外の言葉に変な声が出る。
「俺は早織のこと好きだよ。」