記憶をなくしたピアニスト
夏の、蒸し暑く、静かな夜だった。

確かに、避難所での二日目までの生活は、

夜もお喋りする人
すすり泣く人
赤ちゃんの泣き声が響いていたけれど。


三日目にもなってくると、
その避難所生活に疲れ・・・。

皆深い眠りに落ちるのか。


俺は隣で寝ている巫唄慧を
起こさないように

避難所である体育館の外へでた。
< 19 / 28 >

この作品をシェア

pagetop