自由奔放な恋愛達
「どうして黙っていなくなってしまったの?」
「それは手紙に書いたよ」
「それで納得いくと思ってるの?」
「思ってないよ。でも納得して欲しい」
「俺は愛と結婚がしたいよ。
赤ちゃんが産めなかったとしても」
「槙ちゃんは優しいね。
でも、もう槙ちゃんの家には戻らないよ」
「それならそれでもいいよ。
でも、別れるなんて言わないよな」
心が迷った。
本当は槙ちゃんと一緒にいたいのだ。
槙ちゃんのお嫁さんになれたら、どんなに嬉しいか。
でも、それでも前に進むしかないのだ。
例えそれが間違っていたとしても、もう決めてしまった道なのだ。
「別れよう。本当は別れたくないし、結婚もしたい。
でも、あたしは自分で、この道を決めたの。
だから、引き返さない」
「わかったとはとても言えない。
とりあえず、今日は帰るよ。
でも、メールだけは読んで返信くれよ。
愛の事だから、どうせ読まずにいたんだろう??」
「うん...」
槙ちゃんは帰っていった。
その後何回か会って話し合いはあったけど、
もう仕事を始めて気持ちの切り替えをしはじめたあたしには
もう引き返す、と言う考えはなかった。