自由奔放な恋愛達


その後も電話はひどかった。
でもあたしは彼を信じて、かかってきた事は自分からは言わなかった。




その日は一緒に仕事をしていた。
また電話が鳴る。


「はい」


「いつになったら別れてくれるの?秋をいつになったら返してくれるの?
彼はうちの親に会いにきてくれてたんだよ。結婚したいの、だから返して」


「もう愛に連絡するなって言ったよね。何でしてるの?うざいから。
親に会ったのはたまたまいただけでしょ。じゃあね」


はい、と電話に出た後、秋ちゃんは事態を把握したらしく
あたしから電話を取り上げて会話をスピーカーにして聞いていたのだ。


「愛ちん、まだ電話きてたの?」

「うん」

「どうして言わなかったの?」

「秋ちゃんを信じていたから。もう何もないって信じてたから
何を言われても、動揺しないようにしてたから...

最後は泣いて声にならなかった。

「愛ちん...バカだね。早く言ってよ。
ごめんね。こんなに我慢する事ないのに...」

「だって秋ちゃんが信じるか信じないかは自分次第だって言ってたじゃない...」

「ごめんね。信じてくれてありがとう。俺が愛ちんを守るから。ね?」

「うん...」




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