自由奔放な恋愛達
しばらく仕事と病院を往復する毎日が続いた。
秋ちゃんは
「愛ちんも大変なんだから、毎日こなくて大丈夫だよ」
と言ってくれたけど、あたしのせいなのだ。
「大変じゃないよ。他に欲しいものある?」
「愛ちんが欲しい」
「バカ。ここ病院だよ」
「でも個室だもん。こっちおいで」
手をひっぱられる。
「でも先生とか看護婦さんとかきたら...」
もう口をふさがれてしまった。
「こないよ。さっききたばかりだもん。なんなら部屋に
鍵をかけてくればいいよ。ついてるから」
こいつは...笑
「わがまま変態王子」
「最高の褒め言葉だね」
結局病院で愛し合ってしまった。
「もう帰るよ。仕事行く支度しなきゃ。学ちゃん頑張ってくれてるから、
秋ちゃんはしっかり早く退院できる事を考えてね」
あたしは病院を後にする。
もう秋ちゃんの左目は治らないのだ。
そう思うと涙が出てきた。
帰りの車の中は泣きながら走った。
このままどこかへ行きたいと思った。