自由奔放な恋愛達

日曜日。


車の中。

隣には未央がいる。

「今日会うんかなぁ...見たくないわぁ」

「愛、現場押さえなきゃ、こっちが強く出れないよ!」

本当に頼もしい人達ばかりだ、あたしのまわりには。

「おなかも空いたし、一度コンビに行かない?
そこのコンビニなら、家からどこか行く時必ず通るし」


コンビニでお茶を買って待っていた。

聞き覚えのある、マフラー音。

あたし耳も鼻も舌もいいのだ。
目だけは悪いからコンタクトだけど。


「たぶんもうすぐ通る。翔ちゃんの車のマフラー音がする」

「愛、すごい耳だねぇ」

案の定翔ちゃんの車が通った。

でもまだ彼女を乗せてはいないはず。
彼女を乗せてなければ意味がない。

未央の車だから尾行はできる。
サングラスをして翔ちゃんの車をつけていく。

彼女の家の前で彼女を乗せた。


おいおい。
こんなに家が近いんですか。
同じ学区内ではないですか。


「はぁ~呆れた。未央、あの車の前に出て止めれる?」

「OK!!」
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