自由奔放な恋愛達
2006年3月25日


「お母さん。今日友達が紹介してくれた男の子と会う約束してん」

「ええやん。でも気をつけよ」

「うん。何着て行こー」

「今日は暑くなるって言っとたよ」

じゃあ、薄めの格好でカーディガンでも持って行こうかな。
もちろんデニムで。
あれ以来、仕事以外でスカートをはかなくなった。

「行ってくるねー」

「気ーつけてなー」

またあの長いまっすぐな道を走っていく。
でも一度走ってるし、昼間だからいろんな景色が見えて
そんなに遠い感じがしなかった。

倉庫の前に車を止めるて、着いた事を連絡する。

今でも覚えてるよ。
どんな格好で、どんな景色で、どんな話をしたのかも。

だってその笑った顔にやられちゃったんっだもん。

槙ちゃんはシルバーのサングラスに、白のニット帽してた。

「おはよう。俺の車で移動しようよ」

移動って言ってもあたしがきた道を戻るんだけどね。
今思えばなんて不経済な仕方だったんだろう。笑

あちこち行ってる車の中であたしが聞いた事ない音楽が流れてきた。

「この歌、歌ってる人達なんて言うの?」

「MEGARYUUだよ」

「結構好きかも」

いろんなところに行って帰り、もう辺りは真っ暗な中、あたしの車で

「愛、付き合って欲しいな」

「まだ会ったばっかりなのに?」

「うん。初めて会った時にそう思った」

「でもね...

あたしは自分の過去を話す。バツイチな事も翔ちゃんがした事も全部。

「つらい思いしたんだね。でも俺はそんな事気にしないよ。
大丈夫だよ。それ以上に楽しい思い出たくさん作ろう!!」

泣けてきた。
いやな男もいえば
こうやって救ってくれる男もいる。

「ありがとう...よろしくお願いします」
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