自由奔放な恋愛達

ところが、仕事でいやな目に合わされた。

「人のお客とらないでよっ!!」


おいおい。待て待て。
いつとった?
そもそも他人のお客様に何にも興味ないぞ??


「えっと、言ってる意味がわからなんですが...」


彼女の話によるとたまたまあたしがヘルプについた席のお客様が
あたしを気に入ってしまったらしく、怒っているらしい。

何でそんな事で怒るのだろう。
お客様はあんたの男でも何でもないのに。


「悪いけど私は何もしていない。
そもそもとられたくなかったらそれに見合った努力をしてるの?
私にはそうは見えない。いつもほとんどヘルプばかり。
フリーのお客様がきても全然掴んでやろうって所も見られない。
それに、私はヘルプでもあなたの大事なお客様だから
粗相がないようにいつもと同じように接客していただけ。
色気も使ってないし、私にしてとも言ってない。それのどこが悪いの?」


「愛の言う通りだな。とられたくなかったらもっと努力しろ。
普段から、お客様の絶対数を増やすようにしろ。」


「...なによっ...!!」
バチンッ!!!

顔平手打ちされた。

「もうお前は明日からこなくていい」

そう言われた彼女はお店を後にした。
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