タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
あたしの叫び声と表情に、オルマさんが立ち止まって後ろを振り向く。
キメラの姿を確認して飛び上り、再び大慌てで走り出した。
全身のお肉がタプタプと揺れている。
「早く! お城の中へ!」
ふたり揃って全速力で傾斜を駆けあがった。
でもこっちは二本足。あっちは四本足。
単純計算でも二倍の速さ!? すぐに追いつかれちゃう!
城門を潜り抜ける頃には、今にもキメラの足音が背後から聞こえてきそうだった。
ふたりでお尻に火がついたかのように突っ走る。
「あれが城の入り口です!」
走りながらオルマさんが指さす方向を見ると、すごく大きくて頑丈そうな扉があった。
その扉の前にスエルツ王子がボーっと立っている。
「スエルツ王子ーー!」
こちらを振り向いた王子に向かって絶叫した。
「扉を開けてーー! 早くーー!!」
血相変えたあたしたちの様子で状況を察したのか、王子が急いで扉を開けようとした。
でも扉は全然ビクともしない。
なにやってんのよ王子! ホントにひ弱なんだから!
「扉が・・・どうしても開かない!」
「押してだめなら、引きなさいよ!」
「押しても引いてもだめなんだよ!」
「いっそ上に持ち上げろーー!」
「無理ーーー!!」
「そこをどいてくださいませ! スエルツ王子さま!!」
キメラの姿を確認して飛び上り、再び大慌てで走り出した。
全身のお肉がタプタプと揺れている。
「早く! お城の中へ!」
ふたり揃って全速力で傾斜を駆けあがった。
でもこっちは二本足。あっちは四本足。
単純計算でも二倍の速さ!? すぐに追いつかれちゃう!
城門を潜り抜ける頃には、今にもキメラの足音が背後から聞こえてきそうだった。
ふたりでお尻に火がついたかのように突っ走る。
「あれが城の入り口です!」
走りながらオルマさんが指さす方向を見ると、すごく大きくて頑丈そうな扉があった。
その扉の前にスエルツ王子がボーっと立っている。
「スエルツ王子ーー!」
こちらを振り向いた王子に向かって絶叫した。
「扉を開けてーー! 早くーー!!」
血相変えたあたしたちの様子で状況を察したのか、王子が急いで扉を開けようとした。
でも扉は全然ビクともしない。
なにやってんのよ王子! ホントにひ弱なんだから!
「扉が・・・どうしても開かない!」
「押してだめなら、引きなさいよ!」
「押しても引いてもだめなんだよ!」
「いっそ上に持ち上げろーー!」
「無理ーーー!!」
「そこをどいてくださいませ! スエルツ王子さま!!」