タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
オルマさんが叫びながらドスドス突進した。
よく肥えた全身で体当たりするように、扉に手をかける。
そして真っ赤な顔で押し始めた。
するとギギィっと軋んだ音を立てて、扉がゆっくりと開いていく。
ほら見なさいよ! やっぱり王子が軟弱なだけじゃん!
三人そろって扉の中に駆け込み、すかさず力を合わせて扉を閉める。
閉まっていく扉のすき間から、みるみるキメラの接近してくる姿が見えた。
うわあ! 来る! 来る! 早く閉めて早く!
――バッターン!
今にもキメラが飛び込んでくる瞬間、ギリギリで閉まった。
悔しげな咆哮が分厚い扉の向こうから聞こえてくる。
ま・・・ま・・・間に合ったー!!
あたしたちはヘナヘナと床に倒れ込んでしまった。
全員、ハァハァ肩で息をする。
「し、死ぬかと、思った・・・」
「み、皆さま、ご無事で、よろしゅう・・・」
「ブ、ブランは!? ブランを見なかった!?」
あたしの必死の問いかけに、ふたりは返事をしなかった。
顔を見合わせて申し訳なさそうに首を横に振る。
そんな・・・ブラン・・・!
あたしは立ち上がり、城内を見回しながら叫んだ。
「ブラン! いないの!? ブランーー!」
先に着いているかもしれない! 城内のどこかにいるかもしれない!
よく肥えた全身で体当たりするように、扉に手をかける。
そして真っ赤な顔で押し始めた。
するとギギィっと軋んだ音を立てて、扉がゆっくりと開いていく。
ほら見なさいよ! やっぱり王子が軟弱なだけじゃん!
三人そろって扉の中に駆け込み、すかさず力を合わせて扉を閉める。
閉まっていく扉のすき間から、みるみるキメラの接近してくる姿が見えた。
うわあ! 来る! 来る! 早く閉めて早く!
――バッターン!
今にもキメラが飛び込んでくる瞬間、ギリギリで閉まった。
悔しげな咆哮が分厚い扉の向こうから聞こえてくる。
ま・・・ま・・・間に合ったー!!
あたしたちはヘナヘナと床に倒れ込んでしまった。
全員、ハァハァ肩で息をする。
「し、死ぬかと、思った・・・」
「み、皆さま、ご無事で、よろしゅう・・・」
「ブ、ブランは!? ブランを見なかった!?」
あたしの必死の問いかけに、ふたりは返事をしなかった。
顔を見合わせて申し訳なさそうに首を横に振る。
そんな・・・ブラン・・・!
あたしは立ち上がり、城内を見回しながら叫んだ。
「ブラン! いないの!? ブランーー!」
先に着いているかもしれない! 城内のどこかにいるかもしれない!