タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
諦めきれずに、あたしはオジサンに聞いた。
「タヌキは見なかった!? 白いタヌキは!?」
「はぁぁ? 白いタヌキだぁ?」
「男爵夫人、何言ってるの? 大丈夫?」
事情を知らない王子が、眉を寄せてあたしの顔を覗き込む。
王子に答える余裕も無く、食い入るようにオジサンの返事を待った。
オジサンは、あたしの必死の表情をじっと見ている。
「おめえ、タヌキの一族と知り合いなんけぇ?」
「うん! おタヌキ王のことも知ってる! オジサンも知ってるんでしょ!?」
「会ったことはねえけんどもなぁ」
「あたし、嫁なの! その一族の!」
「ほーほー。異種族結婚けぇ?」
「ちょ、ちょっとちょっと? ふたりの会話の内容がぜんぜん理解できないのって、ボクのせいじゃないよね?」
王子があたしとオジサンの顔を交互に見比べる。
「オジサン、ブランは・・・!」
そう叫びながらあたしは立ち上がろうとして、勢い余ってドサッと転んでしまった。
急いでもう一回立ち上がろうとして、クラリと目まいがしてまた転ぶ。
あ・・・あれ・・・? 立て・・・ない?
なんだか、体がフラフラ揺れている。そういえば、ずっと頭がクラついてたけど・・・。
「タヌキは見なかった!? 白いタヌキは!?」
「はぁぁ? 白いタヌキだぁ?」
「男爵夫人、何言ってるの? 大丈夫?」
事情を知らない王子が、眉を寄せてあたしの顔を覗き込む。
王子に答える余裕も無く、食い入るようにオジサンの返事を待った。
オジサンは、あたしの必死の表情をじっと見ている。
「おめえ、タヌキの一族と知り合いなんけぇ?」
「うん! おタヌキ王のことも知ってる! オジサンも知ってるんでしょ!?」
「会ったことはねえけんどもなぁ」
「あたし、嫁なの! その一族の!」
「ほーほー。異種族結婚けぇ?」
「ちょ、ちょっとちょっと? ふたりの会話の内容がぜんぜん理解できないのって、ボクのせいじゃないよね?」
王子があたしとオジサンの顔を交互に見比べる。
「オジサン、ブランは・・・!」
そう叫びながらあたしは立ち上がろうとして、勢い余ってドサッと転んでしまった。
急いでもう一回立ち上がろうとして、クラリと目まいがしてまた転ぶ。
あ・・・あれ・・・? 立て・・・ない?
なんだか、体がフラフラ揺れている。そういえば、ずっと頭がクラついてたけど・・・。