タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
「それって、アザレア姫が好きってこと?」

「好・・・うひゃあああ~!」


王子は奇声を発して、ニヤニヤしている顔を両手で覆った。


耳まで真っ赤に染まってしまっている。


この様子を見たら、誰でも分かる。


「好きなんだね。姫のこと、しかもすごく」


「・・・・・・・・・・・・」


顔を手で覆ったまま、ブンブン首を縦に振る王子。


そっか。好きなんだ。やっぱり。


・・・・・・じゃあ・・・・・・


「ね、王子。また立ち入ったこと聞いちゃうけど」


「なあに?」


「王子はさ、王さまに認められるために、姫との結婚を決めたんじゃないの?」


「うん。そうだよ」


「・・・・・・・・・・・・」


アッサリ肯定されて、あたしは沈黙してしまった。


え、ええっとぉぉ・・・。


それって矛盾・・・してない? あれ? そう思うのって、あたしの気のせい??

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