タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
「それで・・・竜神王の目は?」
スエルツ王子が竜を気にしながら小声でオジサンに問いかける。
「この洞窟に保管してあるだぁよ」
「なんだって地上にあった秘宝が、こんな所にあるんだい?」
「ちょっと前に、上から人間たちと一緒に落っこちて来ただぁよ」
「落っこちて来た? どうして?」
「おら知らねえよ。そん時ゃ、ずいぶんと地上は騒がしかったなぁ」
オジサンとスエルツ王子が、頭を寄せ合いヒソヒソ声で話し合っている。
地上が騒がしかった? 戦争の頃かな?
「それからだぁ。眠ってた地竜が暴れ出したのは」
「じゃあ今のうちに、皆で協力して、さり気なーく秘宝を竜の目の中に突っ込んじゃおうよ」
「それが一番いいだろなぁ」
「ですがスエルツ王子さま、男爵夫人、わたくしたちは今すぐカメリア王国へ戻りませんと」
オルマさんがそう切り出す。
「こちらからの連絡が途絶えて、城では大騒ぎでございましょう。救助隊が来るかもしれません」
「え!? それはマズイよ!」
スエルツ王子が慌てた。
救助隊が来たら、ここの魔物たちに襲われてしまう。全滅するのは目に見えている。
「おめえら、もう地上へ帰りな」
オジサンが言った。
「その白タヌキも、死んじゃいねえがずいぶん弱っちまってる。故郷の土が一番回復に効くんだ」
あたしたちはグッタリとしているブランを見つめた。
そしてオジサンの言葉にうなづいた。
スエルツ王子が竜を気にしながら小声でオジサンに問いかける。
「この洞窟に保管してあるだぁよ」
「なんだって地上にあった秘宝が、こんな所にあるんだい?」
「ちょっと前に、上から人間たちと一緒に落っこちて来ただぁよ」
「落っこちて来た? どうして?」
「おら知らねえよ。そん時ゃ、ずいぶんと地上は騒がしかったなぁ」
オジサンとスエルツ王子が、頭を寄せ合いヒソヒソ声で話し合っている。
地上が騒がしかった? 戦争の頃かな?
「それからだぁ。眠ってた地竜が暴れ出したのは」
「じゃあ今のうちに、皆で協力して、さり気なーく秘宝を竜の目の中に突っ込んじゃおうよ」
「それが一番いいだろなぁ」
「ですがスエルツ王子さま、男爵夫人、わたくしたちは今すぐカメリア王国へ戻りませんと」
オルマさんがそう切り出す。
「こちらからの連絡が途絶えて、城では大騒ぎでございましょう。救助隊が来るかもしれません」
「え!? それはマズイよ!」
スエルツ王子が慌てた。
救助隊が来たら、ここの魔物たちに襲われてしまう。全滅するのは目に見えている。
「おめえら、もう地上へ帰りな」
オジサンが言った。
「その白タヌキも、死んじゃいねえがずいぶん弱っちまってる。故郷の土が一番回復に効くんだ」
あたしたちはグッタリとしているブランを見つめた。
そしてオジサンの言葉にうなづいた。