タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
聞かずにはいられない。

なぜ? どうして?

どうしてこんなことをするの?

なぜ・・・・・・


なぜ・・・・・・


なぜこんなことができるの!? 人間は!!


「どうして? なにを言うか。その答えはお前が一番よく知っているはずだが?」


セルディオ王子が淡々と答えた。


「お前が私に教えたことだろう? この山に、豊富な金脈があると」


・・・・・・・・・・・・!!


あたしの全身が硬直した。


あの時・・・出発前の、城の物陰で。


セルディオ王子に正体がバレて、強く追及された時。


意識が朦朧として、ボンヤリと無意識に口にした言葉。


『タヌキ・・・金、の・・・』


あ・・・・・・。


さあぁぁ・・・と、音を立てて血の気が引いていく。


一瞬で目の前が薄暗くなった。


あれが、あの言葉が、原因?

この惨劇の原因が、あ、あたしの・・・・・・?


涙に濡れたブランの青ざめた顔が、ゆっくりと、あたしを見た。


「ミアン・・・?」

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