タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
王とスエルツ王子の会話を偶然盗み聞いたアザレア姫は、王子の自分への気持ちに疑惑を抱いた。
その決定的な場面に、都合よく姫が居合わせた不自然さ。
オルマさんとセルディオ王子が、タイミング良くそう仕組んだんだ。
そして姫に、秘宝の話をしてそそのかした。
探索隊を非公式なものにする事は、セルディオ王子の進言だった。
正式で盛大な探索隊では、秘宝をくすねるのは難しいからだ。
あたしが隊に同行することになったのは、予想外の事態だったろうけれど。
それ以外のことは、全部ふたりが裏から糸を引いていたのか。
・・・ふつふつと腹の底が熱くなってくる。
いいようにあしらわれ、うまく操られた怒り。
こんの男ぉ・・・・・・。
「取引って、言ったね? あんたは彼女と何を取り引きしたの?」
「なに、私はただ、次期国王の座が欲しかっただけだよ」
・・・・・・・・・・・・!!
スエルツ王子が目を見開いた。
次期国王って・・・おい!?
だってそれは、あんたが自分から辞退したんでしょうが!?
「あんたは継承争いで国が荒れるのを防ぐために、自分から神職に・・・」
「誰がそんな事を言ったのだ?」
「は!? だ、誰がって、それは・・・!」
その決定的な場面に、都合よく姫が居合わせた不自然さ。
オルマさんとセルディオ王子が、タイミング良くそう仕組んだんだ。
そして姫に、秘宝の話をしてそそのかした。
探索隊を非公式なものにする事は、セルディオ王子の進言だった。
正式で盛大な探索隊では、秘宝をくすねるのは難しいからだ。
あたしが隊に同行することになったのは、予想外の事態だったろうけれど。
それ以外のことは、全部ふたりが裏から糸を引いていたのか。
・・・ふつふつと腹の底が熱くなってくる。
いいようにあしらわれ、うまく操られた怒り。
こんの男ぉ・・・・・・。
「取引って、言ったね? あんたは彼女と何を取り引きしたの?」
「なに、私はただ、次期国王の座が欲しかっただけだよ」
・・・・・・・・・・・・!!
スエルツ王子が目を見開いた。
次期国王って・・・おい!?
だってそれは、あんたが自分から辞退したんでしょうが!?
「あんたは継承争いで国が荒れるのを防ぐために、自分から神職に・・・」
「誰がそんな事を言ったのだ?」
「は!? だ、誰がって、それは・・・!」