タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
「内乱を気にしていたのは父王だ。勝手に私を神職に就けて、私から継承権を奪ったのだ」
「そんな・・・・・」
「おそらく、私が国王の座を狙っているのを、薄々感じていたのだろう」
第二王子を神職に就けて、継承権を奪う。
そして王家特有の、美談の噂を流す。
争いは起きないし、国民は美談を信じて王家に信頼を寄せる。
「私は、王家の求心力のためのお飾りだったのだよ」
「セ・・・・・・」
「まぁ、甘んじてお飾りを務めたがね。その方がいろいろ都合も良かったし」
「セル・・・ディオ・・・?」
スエルツ王子は、なにも知らなかったんだろう。
すべて蚊帳の外。愚鈍な第一王子に、政治のことなど分かりはしない。
ただ、お前は弟を信じていればいいとばかりに・・・。
「嘘だよね? だってお前は、いつもボクの味方をしてくれて・・・」
「ええ、いつもイライラさせられました。兄上の愚鈍さの後始末は本当に大変でしたので」
「・・・・・・・・・・・・」
「今回、魔物に食い殺されてくだされば、一番手っ取り早くて簡単だったのですが」
はぁっ、とこれ見よがしに溜め息をつくセルディオ王子。
スエルツ王子はポカンを口を開いたままだ。
弟の顔を、見知らぬ誰かを見るような目でみつめている。
「そんな・・・・・」
「おそらく、私が国王の座を狙っているのを、薄々感じていたのだろう」
第二王子を神職に就けて、継承権を奪う。
そして王家特有の、美談の噂を流す。
争いは起きないし、国民は美談を信じて王家に信頼を寄せる。
「私は、王家の求心力のためのお飾りだったのだよ」
「セ・・・・・・」
「まぁ、甘んじてお飾りを務めたがね。その方がいろいろ都合も良かったし」
「セル・・・ディオ・・・?」
スエルツ王子は、なにも知らなかったんだろう。
すべて蚊帳の外。愚鈍な第一王子に、政治のことなど分かりはしない。
ただ、お前は弟を信じていればいいとばかりに・・・。
「嘘だよね? だってお前は、いつもボクの味方をしてくれて・・・」
「ええ、いつもイライラさせられました。兄上の愚鈍さの後始末は本当に大変でしたので」
「・・・・・・・・・・・・」
「今回、魔物に食い殺されてくだされば、一番手っ取り早くて簡単だったのですが」
はぁっ、とこれ見よがしに溜め息をつくセルディオ王子。
スエルツ王子はポカンを口を開いたままだ。
弟の顔を、見知らぬ誰かを見るような目でみつめている。