タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
でもセルディオは耳を貸さない。
アザレア姫の白いノドに、これ見よがしに切っ先を押し付ける。
「さあオルマ、お前の大事な姫がどうなってもいいのか?」
「ちょっとあんた! どこまで腐った人間なのよ!?」
ゾンビって、死んだ人間がなるもんだと思っていたけど!
人間って生きたままでも腐るもんなのね!
「腐乱死体レベルの腐り具合よ! あんたら親子は!」
「愚かな父や兄と同等に扱われるのは心外だな」
「あんたらとスエルツ王子を一緒にするな! あんたなんか国王になれるもんか!」
「だが、私が王になるのさ。秘宝の力でな」
「秘宝にそんな力なんか、無いっての!」
まだそんな事を言ってるの!?
ふん! やっぱりバカだ! こいつの頭は腐って傷んでる!
「秘宝には、人の欲望を剥き出しにして引き寄せる力があるのだよ」
「人間の欲望?」
「欲望の集合を操り、支配する者が王だ。それだけの力が私にはある」
「・・・・・・違う!」
あたしは叫んだ。
「王は・・・王とは、『守る者』なんだ!」
セルディオは小ばかにしたようにあたしを見た。
「オルマよ、お前の心情も察しよう。だから父上の命はくれてやる」
くれてやるって・・・・・・
それは別にお前のもんじゃないだろうが!
アザレア姫の白いノドに、これ見よがしに切っ先を押し付ける。
「さあオルマ、お前の大事な姫がどうなってもいいのか?」
「ちょっとあんた! どこまで腐った人間なのよ!?」
ゾンビって、死んだ人間がなるもんだと思っていたけど!
人間って生きたままでも腐るもんなのね!
「腐乱死体レベルの腐り具合よ! あんたら親子は!」
「愚かな父や兄と同等に扱われるのは心外だな」
「あんたらとスエルツ王子を一緒にするな! あんたなんか国王になれるもんか!」
「だが、私が王になるのさ。秘宝の力でな」
「秘宝にそんな力なんか、無いっての!」
まだそんな事を言ってるの!?
ふん! やっぱりバカだ! こいつの頭は腐って傷んでる!
「秘宝には、人の欲望を剥き出しにして引き寄せる力があるのだよ」
「人間の欲望?」
「欲望の集合を操り、支配する者が王だ。それだけの力が私にはある」
「・・・・・・違う!」
あたしは叫んだ。
「王は・・・王とは、『守る者』なんだ!」
セルディオは小ばかにしたようにあたしを見た。
「オルマよ、お前の心情も察しよう。だから父上の命はくれてやる」
くれてやるって・・・・・・
それは別にお前のもんじゃないだろうが!