タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
馬車は坂道を走り抜けていく。城までは、結構な距離だ。
見た目は馬車だけど、実質あたしたちを抱えて運んでるのって、タヌキなんだよね?
だ、大丈夫かな? がんばれ精鋭部隊!
ようやく門をくぐり、前庭に入り込んだ途端に、前方に華やかな景観が広がった。
豪華な馬車があちこちで行き交い、ヒヅメの音を響かせる。
着飾った大勢の貴族たちが、ゾロゾロと正面の大きな扉へ向かっていた。
ほお~、最高級衣装の展覧会みたい。
「ミアン、さあオレたちも行くぞ」
「う・・・うん・・・。行こう」
御者に変化しているタヌキが、馬車の扉を開けてくれた。
そして、あたしにスッと手を差し出す。
・・・あ? なに? どしたのこの手?
ぽかんと御者を見ていると、イラッとした顔で見返された。
そして再び『ビシッ』と力強く手を差し出される。
・・・ああ! はいはい! 降りるの手伝ってくれてんのね!?
もー、そんな怖い顔しなくてもいいじゃないの。
しょーがないでしょー? こっちは馬車なんて乗るのも生まれて初めてなんだから。
てか、なんでタヌキのあんたがこんなに人間の作法に詳しいのよ。
あたしとブランが降りて、馬車はゆっくりと走り去って行った。
あたしは顔を上げて、目の前の城をマジマジと観察する。
見た目は馬車だけど、実質あたしたちを抱えて運んでるのって、タヌキなんだよね?
だ、大丈夫かな? がんばれ精鋭部隊!
ようやく門をくぐり、前庭に入り込んだ途端に、前方に華やかな景観が広がった。
豪華な馬車があちこちで行き交い、ヒヅメの音を響かせる。
着飾った大勢の貴族たちが、ゾロゾロと正面の大きな扉へ向かっていた。
ほお~、最高級衣装の展覧会みたい。
「ミアン、さあオレたちも行くぞ」
「う・・・うん・・・。行こう」
御者に変化しているタヌキが、馬車の扉を開けてくれた。
そして、あたしにスッと手を差し出す。
・・・あ? なに? どしたのこの手?
ぽかんと御者を見ていると、イラッとした顔で見返された。
そして再び『ビシッ』と力強く手を差し出される。
・・・ああ! はいはい! 降りるの手伝ってくれてんのね!?
もー、そんな怖い顔しなくてもいいじゃないの。
しょーがないでしょー? こっちは馬車なんて乗るのも生まれて初めてなんだから。
てか、なんでタヌキのあんたがこんなに人間の作法に詳しいのよ。
あたしとブランが降りて、馬車はゆっくりと走り去って行った。
あたしは顔を上げて、目の前の城をマジマジと観察する。