タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
そうだ。あたしはどうせ奴隷なんだ。


なんの権利もない、所有者の命令に逆らうことなんか許されない人間。


それが・・・あたしという存在。


力が抜けた。


抵抗が弱まったとたん、チャンスとばかりに若だんなの目が再びギラつく。


そしてあたしの体に覆い被さったまま、自分の服を大急ぎで脱ぎ始めた。



あたしは奴隷。それがあたしの運命。


ここで、この男に穢されてしまうことも、誰も助けてなんかくれないことも。


これは・・・決められていたことなのよ・・・。



涙がにじんだ。


諦めと、悲しさと、寂しさと。


そして悔しさと、苦しさとの、全部が混じった涙が。


太ももの付け根まで露わにされたあたしの足を、だんなが抱え上げた。


涙に濡れた視界の中に自分の白い足が見える。


あたしの両足の間で、若だんながズボンを下ろしている。


そして涙でにじんだ目に見える、あれは・・・


あれは・・・?


・・・・・・!?


バカだんなの、ペロンと剥き出しになって揺れている・・・


(・・・お、お尻いぃ~~~っ!!?)


ぎゃああぁぁっ! 気っっ色悪いぃ~~っ!!


「ヘンなもの見せないでよ! ロリ変態ー!!」


――ガスウッ!!


絶叫したあたしは、気が付けば思いっきりバカ旦那の頬を、殴り飛ばしていた。
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