子犬系男子の溺愛っぷり。
「ん、自分で答えを見つける」

「相談にはのるからね!」

「ありがとう」


みんな恋してるって言うけど、実際詩織はどうなんだろう…?

今は、全然浮いた話なんて聞かないけど、恋してないのかな。

ピンとくる人がいない、って言ってるけど、本当はいたりして……


詩織の事だから、今は話さない方がいいかなって考えて話してないだけかな。


こんなに可愛い人を男子が放っておくはずがないもんね。

今、この瞬間だって狙ってる男子はいるのかもしれない。


「怜先輩!」


屈託のない笑顔は、キラキラ輝いていて、この前見た引きつっているような笑顔ではなかった。

それを見て、ちょっと安心。


「ほら、行って来な?」

「うん」


こうやって夏目君があたしのクラスにやって来るのが当たり前になっていて、それを当たり前みたいに思ってるあたし。

昔なら、迷惑だ!って一括して来させなくしてたはずなのに…


これも夏目君のペースに飲み込まれてるからなのかなぁ?
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