子犬系男子の溺愛っぷり。
* 裕貴side *


「すー、すー……」


ベッドの上で小さい吐息をたてながら、静かに眠っている怜先輩。

いつも大人っぽくて綺麗な怜先輩の寝顔は、少しだけ幼く見えて可愛かった。


俺がいるのに安心しきったような顔して眠っている怜先輩は無防備すぎる。

俺じゃなかったら確実に、襲われているに違いない。


…でも、俺も男なだけあってやばい。


だって好きな人が無防備に眠っている訳で、何も思わないはずがないんだ。


今すぐにでも"触れたい"って思うし、そのふんわりとした唇にキスをしたいって思う。


「……やばい」


考えだしたら、益々やばい。

ほんの少し手を伸ばせば、怜先輩に触れる事が出来る。

頭の中では危険信号が音を鳴らして鳴っているのに、停止する事が出来なくて、徐々に近づいてしまっている。


怜先輩、起きてよ…。

早く起きないと、俺が止まらない。


怜先輩には嫌われたくないから、嫌な事だけは絶対にしたくないんだ。
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