子犬系男子の溺愛っぷり。
あれだけ熱があればすぐに寝ちゃって記憶がないのも仕方ないよね。

体温計を見た時、物凄くだるさが倍増した感じがあったもん。


自分が今どのくらい熱があるのか分かると、身体が勝手に重たくなって体温計を見る前より辛くなった。

久しぶりに熱が出ちゃったから辛く感じたってのもあるけど…


「夏目君も気をつけなよ」

「俺は大丈夫ですよ!風邪なんて滅多に引きませんし」

「一昨日一緒にいたから移ってるかもしれないよ」


咳はしてないから大丈夫だとほ思うけど、同じ空間に一緒にいるってだけでも移るよね?

風邪とかではないから移らないと思うけど、用心しておくのに越したことはないと思うから。


「大丈夫です。俺、強いから」


と自慢げに言っている夏目君が、いつも以上に可愛らしく見えた。

可愛いけど、最近はカッコよくも感じてしまう時がある。


「次熱出たら言ってくださいね?」


心配している仕草さえ可愛らしくて見えて、思わず頷いてしまった。

……ダメだ。夏目君のペースに流される。
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