子犬系男子の溺愛っぷり。
自分がこんなにすんなりと人の言う事を聞く人間だったなんて……

いや、それは夏目君のペースに飲み込まれてるからこうなるだけであって。


「怜先輩、俺以外の人には心を許さないでくださいね?」

「?」


心を許さないで、って。

あたし夏目君に心を許してるの……?


いやー、それはないと思うけど。

最近の自分が分からなくて怖い。


夏目君の雰囲気や接し方が柔らかすぎて、いつの間にかペースに飲み込まれている。

……恐ろしいな。


「あ、それと忠告しときます!
今度俺の前で寝たりなんてしたらどうなるか分かりませんので」

「ん?」


今、サラっと恐ろしい事言った?

間違いなく言ったよね?

どうなるか分からない、って。


てか、夏目君の前で寝ちゃったのは熱があったからであって…それは仕方のない事だと思う。
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