子犬系男子の溺愛っぷり。
* 第6章 *

** やっぱり君は子犬系男子

**


冬休みもあっという間に終わり、3学期が始まった。


「怜先輩〜っ!」

「…何?」

「会いに来ました!」


最近は用がなくてもわざわざ教室まで会いに来るんだ。

それが嬉しくないわけない。

内心すごーく喜んではいるけど、それを表には出せないだけ。


…だって周りに人がたくさんいるし。


「いつ見ても怜先輩は可愛いね」

「…」


そう、これも変わらず。

甘い言葉をサラっと言ってのける。

付き合う前から何も変わっていない。


変わったのはあたしと裕貴君の関係という事だけ。

そう、"恋人関係"である。

学校にいる全生徒があたし達の関係を知っていて、しかも公認で。


「あ、ネックレス付けてくれてる」

「そりゃ…ね」


裕貴君から貰った物だし付けるよ。

ネックレスは付ける為にあるものだし。


先生にはバレないようにシャツの襟で隠してるけどね…

バレたら没収になりかねない。


それだけは嫌だからさ…。
< 401 / 432 >

この作品をシェア

pagetop