子犬系男子の溺愛っぷり。
「怜先輩、好き。凄い好きですよ」

「…ん。…あたし、も…好き…っ」


息が上手く吸えなくて言葉が途切れ途切れになってしまったけど、きっと裕貴君には伝わっているはず。


だって、裕貴君の顔が優しい顔してるもん…。

それって聞こえてる事だよね?


キスの合間に伝えてくれる気持ちが嬉しくて胸がキューってなる。

幸せなのに締め付けられるような感覚になるっておかしいけど、それくらい幸せなんだ。


言葉で伝えなきゃ伝わらない事や、行動で示さなきゃ伝わらない事もある。

一つ一つの言葉や行動で人を傷つけてしまう事だってある。


裕貴君には嫌な思いをしてほしくない。

辛い思いをしてほしくない。


だから、あたしは精一杯裕貴君に"好き"を伝えていきたいと思う。


「…裕貴君、好きだよ。自分からキスとか、恥ずかしくて…出来ない事が多いかもしれない、けど…。

ちゃんと、好き…だから。

だから、これからもあたしを見捨てないで…ほしい。」


裕貴君の目を見て、逸らさずに。

ちゃんと裕貴君の目を見て話した事って数少ないと思うから…。


これからは、言いたい事はちゃんと言う。もちろん裕貴君の話もしっかりと聞いていきたい。

不安な事は打ち明けて、2人で解決していきたい。
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