子犬系男子の溺愛っぷり。
「見捨てるわけないじゃないですか。
俺が、怜先輩に惚れてるのに…!そんな事言わないでよ。

俺は、怜先輩とずっと一緒にいたいって思ってるから。

キスしないからって嫌いになりませんよ?キスが全てじゃないですし。
怜先輩と一緒にいれるなら俺はそれだけで幸せだから…。」


良かった、良かった…。

裕貴君に嫌われなくて済むんだ。


裕貴君もあたしと一緒にいたいって思ってくれてるみたいで安心した…。


それに、惚れてるだなんて…


裕貴君は知ってる…?

あたしがこんなに裕貴君の事を好きになってるんだって。


きっと、分かってないよね。

裕貴君の"好き"よりあたしの"好き"の方が大きくなってるっていう事に。


「俺、年下で頼りないかもしれないけど怜先輩を想う気持ちだけは誰にも負けないから!

だからずっと傍にいてほしい。
手の届く範囲に、俺の隣に。」


「…うん。ずっと一緒いる。
あたしも、好きだから…。年上だけど頼りないこんなあたしだけど…

きっと、裕貴君を好きな気持ちだけは負けない…と思う。」


甘い雰囲気だったけど、いつの間にか真剣な話に変わっていて。

お互い思ってる事を言い合った。

こんな事を考えてたんだなぁって全然知らなくて、気づいてなかった自分。


それだけじゃダメだよね。

付き合っているんだから自分の事だけを考えてるんじゃなくて、ちゃんと相手の事も考えなくちゃ。


義務とかじゃない。

好きだから、考えちゃうの。
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