memory

すると、彼女の目線が一点に止まっていることに気付く。

視線をたどるとそこには綿あめがあった。

「空井さん?どうしたの?」

「あれ、なに?」

「綿あめだけど・・・。もしかして初めて見た?」

彼女は頷いた。

「じゃあ、食べる?」

「食べ物なんだ。」

マジか。本当に知らないんだ。

綿あめを買ってきて彼女に渡す。

「うわぁ、甘い匂いがする。」

そういって、彼女が一口食べる。

彼女はおいしいと言って顏をほころばせる。

「ここ、ついてるよ。」

そう言って彼女の口の脇についた綿あめをとって食べる。

彼女は顏を赤くして俯く。
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