抱きしめて。
「悠誠さん…素敵な名前ですね。」
私は素直にうらやましいと思った。
悠誠さんには帰る場所もあるし、そんな名前を付けてくれる両親がいて。
「雪は元気か?」
「どうなんでしょう。…初めて悠誠さんに会った時から雪さんに会ってないんです。」
「雪は忙しいのか。」
「雪さんは多分朝はずっと眠っていて、夜にしかおきていないんです。あの日からずっと悠誠さんと夜は会っていて雪さんはここにこれませんし…。」